@Tamakombuのらくらく育児研究

とにかく育児で楽したい。らくらく育児方法を研究して幸せ生活を目指す、2019年10月出産の新米母のブログ

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【第二子作る気しない】日本の少子化対策について、とある新米母ちゃんが思う事。

2019年の出生数が「初の90万人を割ったニュース」も記憶に新しく、2020年はコロナ禍もあって更に出生数が減りそうな勢いですが、5月2日に政府が発表した、2025年までの少子化大綱を見ても尚、第二子作る気が全く起きないのは私だけでしょうか。

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[画像:下記の日本経済新聞記事より引用]

新型コロナ:新たな少子化大綱、育休給付金の拡充検討 25年まで 生活支援に重点 :日本経済新聞

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei19/dl/2019suikei.pdf

この他にも、不妊治療への経済負担軽減、保険適用への支援拡充など、打てる手はなるべく尽くそうという政府の姿勢は評価したいが、とりあえず今のところフワッとしすぎていて何とも言えないところはある。何よりこのニュースだけを見ると、保育士の待遇改善とか、保育園について言及していないのが怖い。

男性が育休取りやすようにしよう。児童手当を所得水準や子供の数に応じて考え直そう。出産お祝い金一人当たり100万円出そう。AI、ICTの技術を使って結婚支援なり子育て支援を頑張ろう。思いつくままに、とにかく出来る事をやってみようという印象だけど、第二子を作ろうという気持ちが全然動かない。なんでかっていうと、第一子を妊娠・出産、子育て6ヶ月くらいだけど、こんなに酷い目に合うとは思わなかったし、「これ」を2回、3回やろうとは全然思わないからだ。

結婚した時、「子供は2人、経済的に余裕ができたら3人は欲しいね」と夫と話していた自分が、いかに妊娠・出産・子育てを舐め切っていたかである。避妊への意識の高さは、第一子出産後と前では全然違う。正直に言えば、入籍して、結婚式までの妊娠したら世間的に何となく気まずい期間、我々夫婦が徹底的に避妊していたかと言えばNOだし、できちゃったら気まずいだけくらいの意識だった。基礎体温表はつけていたので、明らかな排卵日は気をつけていた程度の「ゆるふわ避妊」しかしていなかった。実際に第一子を妊娠したのは、結婚式から8ヶ月後であり、途中親戚から「不妊では?」というプレッシャーさえ受けた記憶が蘇るのが苦々しい。そして、そう簡単に妊娠できないのでは?という認識さえあったのに、第一子出産後、夫婦の営みが再開される頃には、「つけないとコ●ス」くらい強烈な意志を表明するようになった。出産したら生理が軽くなるというデマにも失望したので、生理痛も軽減され、避妊も出来るという、体内留置型のミレーナ等に興味津々である。

夫も第二子は実際に妊娠・出産する私の意志を最優先で尊重する姿勢であり、何より第一子のお世話が想像以上に大変だったため、「うちは子供1人で良い」という方針に固まりつつある。うちは第一子の時は、悪阻、妊娠糖尿病疑惑、切迫早産、臨月の不調、2週間の前駆陣痛による不眠からの31時間の本陣痛を経て吸引分娩の難産だった事に加えて、妊娠3ヶ月くらいで夫が鬱病を発症したのでトラウマは深い。奥さんが妊娠した後に鬱病を発症する「パタニティ・ブルー」というのも、最近増えている傾向にあると産院の助産師さんから助言があったように、「男の責任感」や「過労」で第一子を授かって心が壊れてしまう男性も一定数いる事実を記しておきたい。

政府が今更ながらも重い腰を上げて、とにかく出来ることは沢山やってみよう、という姿勢になったことは評価したいし、その施作によって子供が増えることを願いたいところではある。何よりも、「子供は欲しいけどお金がない、時間がない」という人たちには効果があるかもしれない。ただ、子育てを半年経験してみて何より必要だと思うことは、「育児経験のある信頼できる人、または保育士などの専門家に、気軽に子供を預けられる支援体制を充実させる事」である。男性育休を取りやすくするのは良いと思うけど、家事スキルが非常に高く子供好きだったはずの我が夫の頼りなさを実感するに、あまり期待できない感じがするのだ。あくまで一家庭の場合だから、これを一般化するのは危険だけど、本当に子育てに関しては「未経験者の男」は全く頼りにならないと思った。これは男に限った話ではないだろう。男にしても女にしても、育児に関しては、とにかく「まともな経験者」からの支援こそが最も心強い。

また、ベビーシッターを気軽に利用できるような助成金なども良いとは思うが、実は他人を家に上がらせる事に抵抗が強い層が、思いの外多いのでは?と思うので、政府や自治体の少子化対策の専門職についている方々には、「自宅でのベビーシッターの利用に抵抗がある人」の定量調査をやってみて欲しい。もしかしたら、近くの児童館などでベビーシッターなどに預かってもらう方が嬉しい人たちが多くて、その方が子育て支援としては助かるかもしれない可能性を調査して欲しい。

特に都市部だと、そもそも家が狭くて他人を招くのは嫌だと言う世帯が多いのでは?という仮説があるので検証して欲しい。私は2DK40平米に住んでいた時は、まさにこれで、他人を招くのに抵抗が非常に強かった。意を決して3LDKに引っ越して、ようやくベビーシッターを呼んでも良いかなという気持ちが芽生えたくらいである。

そして、何より主張したいのは、ただ産ませれば良いってもんじゃないよ、って事。第二子を産む気にならない層というのは、第一子の育児で自分の子育てキャパシティを見極めて「2人目を産んだら(自分を含めた家族の誰かが)死ぬかも」という恐怖が少なからずあるのでは?と感じるからだ。2人目を産んだ後の幸せな家族像をイメージできない限り、2人目を産もう、育てようとは思えないのだ。

少子化対策の基本だと思うけど、誰に産んで育ててもらうかのターゲティング、セグメント分析をして、セグメントに合わせた対策が必要だろう。とりあえず思いつくグループを雑にプロットすると、こんな感じだけど、途中で飽きたので中途半端に投げるが、こういう細かい分析から始めちゃうのが迷子の元なのでは?と思ったりもする。この場合分け始めたら、未婚、既婚、出産・育児経験の有無、世帯年収、周囲の環境などの要素を入れると、雑に見積もってもグループがざっと30くらいは分かれてしまい、意味わかんなくなる。

  1. 20代の既婚女性/妊娠経験なし/世帯年収300万円以下/近隣に頼れる親戚、友人なし
  2. 20代の既婚女性/妊娠経験なし/世帯年収300万円以下/近隣に頼れる親戚、友人あり
  3. 20代の既婚女性/妊娠経験なし/世帯年収300万〜500万円/近隣に頼れる親戚、友人なし
  4. 20代の既婚女性/妊娠経験なし/世帯年収300万〜500万円/近隣に頼れる親戚、友人あり ....飽きた

それなので、まずは、次の表のような「新たに子供を産み、育てたいか」という基本的な質問から12くらいのセグメント分けをして、どのセグメントに何人くらいいるのかの定量調査をしてみるのが良いと思う。

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直感的にだけど、「新たに子供を産み育てたい」と思うけど、どういうわけか「避妊を徹底している」、葛藤している人たちへのアプローチが少子化対策としては一番効果ありそうな気がする。次に出産・育児の経験があるけど、第二子を出産・育てる気がない人たちへのアプローチかな。そこに少子化の原因が隠れているだろうから、政府、自治体は「ちゃんとした調査」をして欲しい。子供が欲しいけど、葛藤しているセグメントに「どうしたら子供を産んで育てる気になるか」丁寧なヒアリングをして欲しい。コロナ関係で厚労省がLINEと協働してアンケート調査できたんだし、不可能ではないと思う。調査は政府よりも自治体主体が良いだろう。住んでいる地域によって子育て文化が違うから、その地域と人に合わせた支援について徹底調査する方が効果的だと思う。政府からのトップダウンで効果あるのは、大きなお金の再分配、法律や制度の改正だから、細かい支援は自治体の仕事ではないかと思うよ。地方自治体レベル、民間団体レベルの草の根活動も大切なのだよ。

 

ただ、子供は授かりものだから、徹底した避妊をしない限りは「気分の高まり」で授かる事がある。せっかく授かった命を、「育てられない」という理由で中絶する悲しいことを減らせる世の中になれば良いなあと思うのであった。そこに未婚、既婚、年齢、所得階級の問題は、非常に細かいことで、「育てること」へのサポートが社会に整っているかが大切だと思う。

ちなみに私は「気分の高まり」で子供を新たに授かったら、ちゃんと産んで育てる覚悟ではいるが、第二子への恐怖が「気分の高まり」に勝てない限りは決して子供を新たに産んで育てようとは思わないだろう。

 

なんというか、子供を授かる事は、非合理的な行動の結果であることが多い気がするんだよね。人間だって動物だもの。少子化対策って、実は中絶件数を減らす事が、本当は一番効果的なんじゃないかなって思ったりもする。